「虹色のあした(13)」 勇気ある韓国のパレード

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photo credit: Hyunwoo Sun via photopin cc
今月3日から15日まで、韓国で「第15回クィアフェスティバル」が開かれています。テーマは「愛は嫌悪より強い」。パレードや映画祭などLGBTの多様なイベントが繰り広げられています。
「クィア」は、英語で「不思議な」「風変わりな」を意味し、かつてはセクシャルマイノリティーに対する差別用語でした。しかし現在は、多様な性のあり方を肯定的に捉えた、あるいは賛美する表現として使われています。
そんな中、衝撃的な画像をインターネットで見つけました。7日にあったパレードで、先頭付近に座り込んで進行を妨げる人々と、彼らを説得する警官。さらに沿道は、パレードを警備する警官が隙間なく並んでいる状態でした。
日本や世界各地のLGBTパレードは、いずれもにぎやかで楽しい雰囲気が伝わってきます。しかし、韓国の深刻な状況は、画像を見るまでまったく知りませんでした。
合法的なパレードを妨害したのは保守系キリスト教のグループ。警察の制止にも関わらず、「同性愛反対」を叫びながら暴力的な騒動を引き起こしたと報道されています。
それでも数時間の中断後、夜10時ごろにパレードは再開されます。コースを逆に戻り無事にゴールしたとのこと。私なら恐怖で身がすくんでしまいそうですが、最後まで参加した方々の勇気に頭が下がります。来年はぜひ参加して応援できればと思っています。
(西日本新聞 2014年6月14日掲載/小嵒ローマ)