福岡市発表の性的マイノリティ支援施策について

 

2018年2月14日

NPO法人Rainbow Soup 代表 五十嵐ゆり

 

 本日2月14日、福岡市が平成30年度の新施策の一つとして、性的マイノリティに対する支援施策を開始することが正式に発表されました。

 詳細は福岡市の平成30年度当初予算案、にて。

 下記は公開資料「平成30年度当初予算案の特色」より。該当箇所は左下(黄色マーカー部分)。

30Ntokusyoku

 具体的な施策内容として、パートナーシップ宣誓制度と専門相談電話開設が記載されており、さらに交流事業なども検討しているとのことです。また、平成30年度各局重要施策においても、市民局の項目に「パートナーシップ宣誓制度の導入など性的マイノリティ支援の充実を図る。」(P6)と明記されました。

 本施策は全国の自治体で7例目となり、政令市としては札幌市に次ぐ実施となります。特にパートナーシップ宣誓制度に関しては、同性カップルと限定しておらず、様々な理由から戸籍上の性別を他の性別に変更することを選択できない当事者がいることを踏まえた札幌市の施策を参考にされているものと捉えています。

 それぞれの詳細については検討中であり、発表までにはもう少し時間がかかるかと思いますが、この時点において私たちの思いを表明したいと思います。

 昨年11月、福岡市を中心に活動する性的マイノリティの当事者および支援者の8団体から構成する「LGBTアライアンス福岡」名義にて、福岡市長、福岡市議会へ「性的マイノリティ支援に関する要望書」を提出いたしました。各団体の活動の蓄積や知見、これまでに寄せられてきた当事者の声を元に、行政に対するニーズをお伝えしました。今回の発表は、そうした声をしっかりと受け止めて頂いた内容なのではないかと感じています。発表に至るまでに福岡市長をはじめ、関係部門のみなさまのご尽力に深く感謝いたします。

 とはいえ、これがゴールではありません。新年度からスタートする各施策の周知・運用はもちろん、より実効力のある条例化も見据えた施策の検証・見直し・拡充などの継続的な取り組みに期待しています。また私たちも一福岡市民として、引き続き積極的に施策提言や意見交換などを行い、LGBTを含む誰もが暮らしやすい、ユニバーサル都市・福岡の構築に貢献して参ります。

 引き続き皆様のご支援、よろしくお願いいたします。