虹色のあした(3) カミングアウトって難しい
さまざまな垣根を越えて人々がつながり、LGBTの仲間たちがより自分らしく生きられる社会を目指したい。多様な素材が混ざり合って完成するスープのように…。
そんな思いを込めて「Rainbow Soup」を立ち上げたのが2012年1月。今のように自分のセクシャリティーを隠さず活動ができるようになるまで、実に25年もかかってしまいました。
14歳で「私は他の人と違う」と自覚して以来、「気持ち悪い」と自己否定を繰り返す毎日。幸い母親の理解に励まされ、レズビアンであることを受け入れることができました。その後は仲間もでき、少しずつ自分自身を取り戻していったのです。
以前は異性愛者を装っていましたが、うそを積み重ねる罪悪感にかられて、今はできるだけカミングアウトするよう努力しています。しかし打ち明けたことで見る目が急に変わってしまうのではないか、怖い。誰かに伝えるのはいまだに難しく感じます。
LGBTに対する偏見や差別がなく、多様な生き方が尊重される社会を目指そうと、近年は九州各地で自助グループや学生サークルが増えてきました。交流会か講演会、展示会などいろいろなイベントが開催されています。
知ることは偏見をなくす第一歩。当事者以外でも参加できる場合があるので、身近で情報を見つけたらぜひ出掛けてみてください。
(西日本新聞 2014年4月5日掲載/小嵒ローマ)