「虹色のあした(25)」 長崎・平戸で14日からLGBT展

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セクシャリティーを自覚した中学生のころ、インターネットもなく、LGBT関連の本や映画の存在も知らず、まさに「ないない尽くし」。自分を知る手がかりを少しでも得たいのに、その飢餓感たるや、相当なものでした。
そして19歳の時、ついに「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」の情報を発見。なじみのない吉祥寺の劇場へ1人で出掛け、ドキドキしながら映画を見たのを昨日のことのように覚えています。レズビアンやゲイの雰囲気を感じる写真やアートを鑑賞することも、とても好きでした。オブラートに包んだような表現から、必死に何かを読み取ろうとしていました。
時代は変わり、インターネット、書籍、映画、写真などLGBTに関する情報は手軽に得られるようになりました。うれしいことに九州でも、LGBT応援企画「十人十色展」が9月14日から10月31日まで開催されます。
場所は長崎県平戸市。約400年前、オランダとの国際貿易港としてヨーロッパ最先端の文化と価値観を受け入れてきた街です。オランダは世界に先駆けて同性婚を合法化し、LGBT権利尊重に取り組んでいる国。かつて日蘭交流の拠点だった平戸オランダ商館を舞台に、LGBTをテーマにした写真や映像、歴史に触れられる内容です。
当会はアドバイザーとして参画。秋の行楽シーズンに、ぜひお出かけください。
(西日本新聞 2014年9月6日掲載/小嵒ローマ)