「虹色のあした(22)」 ウガンダで反同性愛法が無効に

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photo credit: Rainbow Flag at Oxford Pride via photopin (license)

 
本コラムでもたびたびご紹介してきたアフリカ中部の国、ウガンダ。今年2月、同性愛者に終身刑を科すことを可能にする反同性愛法が成立し、人権擁護団体などが強く批判してきました。
しかし多くのウガンダ人からは支持され、反対運動のリーダーの男性が襲撃によって殺されたり、当事者の同意なく地元タブロイド紙でLGBTであることを暴露されたりと、深刻な人権侵害がはびこっていました。
この法律が今月、ウガンダの憲法裁判所により、議会での採決手続きに不備があったとして無効とする判断が下されました。政府は「有効である」と即座に上訴し争う構えを見せています。
同性愛の擁護活動が違法ではなくなったことを受けて、判決直後、ウガンダでゲイ・パレードが行われました。「LGBTの虐殺を終わらせるために連帯しよう」と書かれたレインボーフラッグなど思い思いのメッセージを掲げ、音楽と笑顔の中、参加者たちが集ったそうです。
死を覚悟してLGBTへの理解を広める活動をしてきた当事者たち。彼らの喜びと誇りに満ちた表情に、胸が熱くなりました。
日本で同様の活動をしたとしても、命の危険にさらされることはありません。彼らの勇気を思うと本当に励まされますし、私たちにもまだまだできることがあるはずだと、奮い立たされます。
(西日本新聞 2014年8月16日掲載/小嵒ローマ)