「虹色のあした(26)」 LGBT受容度に地域差

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↑ 2014年7月の「ピンクドット沖縄」の模様

 
先日、「それぞれの性を生きる ーLGBT(性的少数者)気づきから支援へー」と題した鹿児島県助産師会主催の公開講座に参加しました。
性同一性障害と同性愛の概念や歴史、性同一性障害に関する療法、LGBTが学校や病院で困ることとその対応策など、どれも興味深い内容。特に印象に残ったのが性別変更者の数でした。
性同一性障害の当事者は、精神科医の診断書など法律に基づく要件を満たせば性別変更ができます。法律施行後の2004年から13年までに、変更した当事者は4300人以上にのぼります。
その数字を都道府県別に人口比(10万人中)で見ると、東京7.66人に対し、福岡2.49人、佐賀0.59人、長崎1.26人、熊本1.86人、宮崎1.94人、大分1.25人、鹿児島1.17人、沖縄6.04人と算出されるそうです。
九州各地には、苦しい思いをしている方が多いのではないかと胸が痛みます。
沖縄の高い数値も目を引きます。セクシャルマイノリティーに対する社会の受容度の現れかもしれません。実際、LGBTがより生きやすい社会を目指すイベント「ピンクドット沖縄」には、支援者も含め約千人が参加。年々その数は増えています。
LGBTの可視化は理解や支援に不可欠なもの。今年、福岡でも注目のイベントが計画されています。詳しくは次回のコラムで紹介します。
(西日本新聞 2014年9月13日掲載/小嵒ローマ)